「先生、これお母様に・・・」
そう控えめに下さったのは、京都の菓子店の大きな紙袋。 以前も書いた78歳のリスタートの生徒さんです。 「ざらめのお煎餅なんですが・・・」 「・・・!!」 ああ、なんてこと! 今から7年ほど前、母が少し具合を悪くして食欲がない時、 「ざらめのついたお煎餅が食べたい。」 というのに、なかなか売ってなくて探し回っていた時がありました。 たぶん私はレッスンの時に、軽く愚痴のように漏らしてしまったのでしょう。 それを、覚えていてくださったのです。 本当に小さな言葉だったはずなのです。 覚えていてくださったなんて、本当に、涙が出そうでした。 レッスンをお休みされていた空白の数年間が、 実は、ちゃんと思いのこもった生きた月日であった事に、 改めて気づかされたのでした。 そんな彼こそ、お体の具合も、いろいろあるようなのに・・・。 「毎週来なきゃいけないわけじゃないんですよ、 無理せず月に2~3回くらい、と思っていらしてもいいと思いますよ」 「いやいや、ここに来るのも運動になるし、先生に会えると元気になるので、 練習は今日もだめで申し訳ないんですが・・・ははは」 いいえ、16分音符もばっちりです! 来週はパッヘルベルのカノン、今度は少し表情をつけて弾いてみましょうね。 過去の月日が、 ただの過ぎ去った時間でない事に気付けた、 素敵なプレゼントでした。 母はいまや、なんでも美味しくいただいていますが、きっと喜ぶと思います♪ 本当にありがとうございました。 スポンサーサイト
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何気ない言葉や気遣いに感動出来るって・・・
嬉しいね。。。 日々感動し続けたいな~!! M爺さま
M爺さんのmixiは日々の感動であふれてるよね! |
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