3歳から78歳までの老若男女の生徒さん、
音楽の道に進む人も、そうでない人も、 30秒の曲を弾く子供も、30分以上のレパートリーを持ってくる人もいる。 様々なひとがいるけれど、 レッスンに当たって、一人一人にかける気持ちや熱意は不思議と変わらないのです。 それは自分でも不思議です。この仕事が、好きなんだと思う。 けど、レッスンしていておもしろいのは、 やはり真剣にピアノに取り組んでいる生徒の、ぎりぎりのレッスン。 こちらも真剣勝負です。 生徒さんに、小学1年の頃から見ている中学3年生の男の子がいる。 いま、育ち盛り、もう私の手に負えなくなってきている。 人がブレイクする時って、本当に手助けなんかいらないんだ。 この9年の間には、 コンクールで良い成績をもらい喜んだことも、 生徒について、東京大会に行ったことも、 中学のはじめ、ピアノを投げ出して、練習を全くしないひどい時期もあったし、 コンクールなどで成果が全然でなくて、 本人よりご家族のほうが業を煮やしてしまったこともある。 けれど、 人が心を決め、進む時は、誰の手助けも、心配もいらないんだ。 ということを痛感しています。 今彼は、自分の進路を選びとり、 毎日自分の手で感じられる音楽を、 恐る恐るだが信用しかけているようだ。 こんな時期、私は 「自分の感覚を信じなさい。 自分の心の声に、自分の音にもっとよく耳を傾けなさい。」 ということしかできません。 その指導があっているかわからないけど、 今は、「これが正しい演奏です。」と提示するのは正しくないと思う。 ディスカッションの中で、いろんな可能性を見出し、決めるのは君だよ。 という重圧が、これからを考えると、必要だと思っています。 そして、残念ながら、こうなると、 私の教師としての力量は足らず、もうあと少ししか及ばない。 結局、教師として必要な事は、 日の目を見ない、どうもかみ合わない、上手にならない、など 停滞している時に、忍耐強く手を尽くし、見守っている事なんだろうなあ。 おそらく、来春からは東京の音楽高校に行くことになり、手を離れる。 中学前半は全然練習しないし、 エンジンもかからず、やきもきし、手がかかってしょうがなかったけれど、 今頃になって、レッスンもおもしろくなってきた。 よしよし、育ってきたな~なんて。 受験まであと半年、 私のできる限りの力を尽くしてレッスンをしたいです。 スポンサーサイト
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教師として、至福の時なのかな?
感激出来る幸せな実感ですね。。 ピアノしてて良かったと思える時。。。 コメントありがとうございます!
メールありがとうございます!
練習しない生徒さん、いっぱいいますよね。日本でも同じだとおもいます。 もしかしたら、無気力な感じの人もいるので、さらに難しい場合も。 ずっと懸案事項でしたけど、少し最近(やっとだよ!)楽になりました。 妹にipodをもらったのだけど(6月12日のブログ) ずっと、そんな悩みを持っていながら、周りの人が、こんのにも音楽を必要としている事に、 びっくりしたの。 音楽は聞いているだけより、弾けるほうがぜ~ったい楽しいでしょ? だから、練習しなくても、今このレッスンで楽しければいいじゃないかと思って、 その体験が、もしかしたら練習の必要性を感じてくれたりなんかしないかなあ・・。 と思ったりしています。だから、練習にこだわらなくなってきたかなぁ。 でも、人によっては叱ってあげるのが愛という人もいると思うし、試行錯誤の毎日ですね。 M爺さま、 コメントありがとうございます。
そうですね、教師をしていてよかったと思える瞬間のひとつかも。
仕事の大きさできっと、手のかけかたを変えない、 というのは、仕事に対する愛の表れかなあ? M爺さん、熱くお仕事されていそう! |
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