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彼は死ぬべきではなかった。
「This is it」を見た。
全盛期の頃は、よく聞いていたし、
ジャクソン5は大好きだったけれど、
整形したり、裁判沙汰になったり、
スキャンダラスな出来事から気持ちが遠ざかっていた。

けれど、映画を見て、
この人は、超超一流の人だったんだ。
この人は、死ぬべきじゃなかった。と思った。

映画は、
50歳での復活コンサートのバックステージやリハーサルを集めた、
メイキングフィルムのような作りになっている。
ダンサー、演出家、バックミュージシャン達は超一流で、
バックステージはワクワクするほどのエネルギーとファンタジーに満ち溢れているが、
その中でも、マイケルの才能は桁外れに見えた。

そのヴィジョンの豊かさ明確さ、
音楽性の多様さ的確さ、(それはたぶんダンスも)
自身の歌とダンスの完全さ。
(リハーサルなので、本気ではないけど、
本気出したら、すご過ぎたろうなあ。見たかった。)

そして、スタッフへの指示が、
あんなにタイトで、かつど真ん中に的確なのは見たことがない。

音楽で指示を出す。
というのは、レッスンもそうだから、
私の仕事もしかり、
今までもいろんな音楽家のレッスンでたくさん触れている。
けれど、言葉少なく的確というレッスンはそうそうない。

マイケルのスタッフへの指示を見て思い出したのは、
霧島音楽祭の声楽のマスタークラスで見た、
アンナ・トモワ=シントウのレッスンだ。

彼女は無名の頃、指揮者のカラヤンに大抜擢され、
その後ザルツブルグ音楽祭にも出演するほどの超一流のソプラノ歌手になったが、
60歳を超えた彼女のレッスンは、
いつも穏やかで、わかりやすく、言葉少なだった。
けれど、一つ一つの言葉に無駄がなく、全てがど真ん中に的確。
それが、どんなに難しい事であっても、
どこを目指しているのかはっきりわかる。
聴講しながら、これが、超一流ってことなんだ。
と心の底から震えた。
目指している方向はひとつ。
それは神の愛とよべるような、
真実から紙一枚も隔たれないような、クリアで揺るぎのない音楽。

そんな風に、揺るぎのない音楽を持ち、的確に指示が出せる人は、
私が知っている中では、シントウと、そしてマイケルしかいない。

マイケルは音楽家としてもすごかった。
(ミュージシャンと呼ぶのが正しいのかもしれないけど、少し軽薄さも含まれている感じがする)
歌と、右手と、左手と、足と、すべてが、
ばらばらに動き、
でもひとつのメッセージを強烈に伝えている。
体全体がポリフォニーの音楽みたい。
いくつもの層が、彼の一瞬一瞬にはあり、
それが、表現に深みを与える。

そして、もうひとつすごいと思ったのは、
マイケルのメッセージの多様性だ。
例えば、ショパンなら、心の深い部分をじかで触れることはあっても、
地球を救おうというような、広いメッセージはないし、
例えば、ハイドンなら、セクシーな気持ちとかが聞き取れる事はあまりない。(と思う)
クラシックではある程度、興味が限定されやすいのだろうか。
けれど、マイケルの想像力、興味は幅広く、
そのメッセージは多様で、それらが真実味をもって深く感じられていることだ。

この人は、もっと、
私たちに音楽を伝えるべき人だった。

これだけの才能が有るという事は、
本当に生きていくのは大変だったと思う。
モーツァルトもそうだけど、
そういう、桁外れの才能は、
努力して勝ち得たものではないので、
手に余す事だってあったはずだ。
けれど、それを、
途中でどんなスキャンダラスな事があったとしても、
最終的にその神から与えられたギフトをちゃんと使う努力をした。

残された曲も、この映画で見るマイケルの存在も、
自分に与えられた事を全うしようとする、勇気と努力をエネルギーを感じるし、
そんなマイケルに心からの敬意を表します。

もっと、もっと生きていて、欲しかったな。
亡くなってこのことに気付くなんて、なんて神様は意地悪なんだろう。
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【2009/11/27 22:40】 | arts | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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